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地価はまだ上がり続けるのか?

国土交通省は3月19日、平成31年地価公示を発表した。
平成30年の地価は、全用途地域で1.2%、2年連続での上昇となった。 

地価はまだ上がり続けるのか?

景気の回復と外国人旅行者の増加などが背景にあると分析されていが、あまり実感はない。
確かに、インバウンドは、今まで寂れていたエリアをマジックのように蘇らせ、賑わいを取り戻している様子がニュースで報じられている。
この実感の無さは大手企業とインバウンドの効果によってもたらされた、歪んだ構造から来るのではないだろうか。

不動産を扱う仕事をしていると、昨年の後半から流通量が減り、物件の売り出し価格と、成約価格が乖離してきたように感じる。
これが、現場の肌感覚だとすれば、景気も不動産も二極化が進んでいると考えられる。
今年は、改元や消費税増税など大きなイベントが多くあり、慌ただしい雰囲気だ。

世界に視点を移しても米中の貿易問題やブレグジットなど、不安定な要素は多く見られる。
地価と経済との関係は密接であり、今回の地価公示は絶妙なバランスの上に成り立っているようだ。
株高、低金利、インバウンドで支えられてきた日本の不動産地価の上昇局面も、そろそろ終焉を迎えるのではないかと不安が頭を過る今日この頃である。

前田由紀夫

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